«前の日記(2012年05月16日) 最新 次の日記(2012年05月19日)» 編集

【小波の京女日記】


2012年05月18日 双眼鏡用太陽観測フィルターの製作 [長年日記]

_ 双眼鏡用フィルターの製作

先日記事を書いた時には,時間がなかったのでカメラ用のフィルターの出来上がりと撮影画像だけを紹介した。その時に双眼鏡で日食を眼視するためのフィルターも作ったので,ここでご紹介。

なお,これは単に日食を見るためだけではなく,太陽の黒点もよく見えるので,結構楽しい。最近太陽の活動が活発なので,もしも日食が悪天候で見れなくても元はとれそう。

なお,眼視用のフィルターは間違って光が入るものを作ってしまうと,目に害を与える可能性がある。撮影用のフィルターならカメラを壊してもお金の問題で済むけれど,こちらは障害を残しかねないので,作ったら必ずチェックすることが必要。また太陽を双眼鏡の視野に入れる際にも,うっかり太陽を見ないように気をつけないといけない。

材料と道具

材料として用意したのはつぎの品

  • 太陽観測専用フィルム(バーダー社アストロソーラーフィルム)
  • 黒ケント紙
  • アルミホイル

道具類

  • カッター
  • ハサミ
  • 革細工用パンチ(10ミリ径)
  • 工作用ボンド
  • 強力両面テープ

他にコンピュータで展開図を作図した。

画像の説明

画像の説明

製作の手順

  1. 型紙を黒ケント紙に印刷する(黒に黒の印刷でもそこそこ見える)フィルター1個につき,型紙は2枚印刷
  2. 図では円と長方形はくっつけてあるが,切り離す。円は前板と押さえ板になる
  3. のりしろになるように内側の円と外側の間にカッターで切込みを入れる
  4. のりしろの折込は,カッターで軽く筋を入れるとよい
  5. 長方形を円筒に巻く。このときレンズ筒の外径に合わせて少し余裕を持たせる
  6. 円筒に前板をのりしろとボンドでていねいに取り付ける。のりしろは円筒の内側にしたほうが仕上がりがきれいだし,光の回り込みも少ない
  7. 円筒の内側に入れて押さえ板にするための小さめの円も作っておく
  8. アルミホイルで前板を含めて包む。前面から筒の2/3位を包み込んで形を付けて余計な部分を切り取った
  9. 押さえ板を円筒に入れて,押さえ板,前板,アルミホイルを合わせてから,革細工用パンチを当てて金槌で叩いて穴を開ける
  10. 押さえ板は外しておく
  11. フィルターを円筒のサイズよりも数ミリ大きい円に切り取る(必ず余裕を持たせること!すき間ができるとまったく使えないものになるし,太陽光が目やカメラに入るので危険)
  12. 押さえ板に小さく切った両面テープを貼り,フィルターを接着する
  13. 前板裏面にも同様に両面テープを貼る
  14. 注意深くフィルターと押さえ板を円筒に挿入して貼り付ける
  15. フィルターの端は円筒の内側にボンドでくっ付ける
  16. アルミホイルの外側を両面テープを貼った黒ケント紙で巻きつけて接着する

ふう,結構な手間だなあ。

できあがりとチェック

以上の手順を取れば,アルミホイルの遮光も効いていて,紙製とはいえかなりしっかりしたものができる。そしてチェックのためにこれで照明などを見て,暗くて何も見えなければ大丈夫。少しでも光が漏れていたら最初から作り直すべきだ。

画像の説明

カメラで太陽を撮影する方もうまくいったけど,やっぱり双眼鏡で見たほうが黒点がしっかり見えて楽しい。このためだけにでも工作した甲斐があった。

なお,これを双眼鏡につけると,太陽以外はなんにも見えなくて真っ暗なので,太陽を視野に入れるために直接空を見たくなるが,それをやってはいけない。