最新 追記

【小波の京女日記】


2012年01月18日 日記を再開 [長年日記]

_ お試し中

毎日のようにTwiiter (アカウントは @konamih です) で呟いているのだけど,ちょっと長いことは書けないし,話がどんどん流れてしまうことも多いので,メモがわりにこちらを用意してみた。以前書いていたものもあったのだけど,中身も古くなったし,使っていた学部のサーバが重いので使いづらいということでこちらで新規開業。簡単な数式も入れられるようにしたいが,まだ設定してない。

なお,ほとんど書きっぱなしのことも多いので,コメントに対しては原則としてレスポンスなしと思ってください。


2012年01月22日 MathJax プラグインを作ってみた [長年日記]

_ dDiaryのHow to make pluginと黒木玄さんのMathJaxの使い方を参考にして,tDiary で MathJax による数式表記ができるようにしてみた。

$x = \cos(y) $

\[ \int_{-\infty}^{\infty}e^{-x^2} dx = \frac{1}{\sqrt{2\pi}} \]

ダウンロードと簡単な説明のページ


やったことは次の Ruby ソースを math_jax.jb という名前のファイルに書いて, misc/plugin/の下に起き,あとは設定でこのプラグインを有効にしただけでできた。こんな簡単な改造でいいのかなあ。 何か不都合が出ることがあるかも知れないけど,まあとりあえず使ってみよう。

# MathJax plugin for writing mathematical formulae
# See http://www.mathjax.org/ to learn about MathJax
add_header_proc do
  <<-MathJax
<script type="text/x-mathjax-config">
  MathJax.Hub.Config({ tex2jax: { inlineMath: [['$','$'], ["\\(","\\)"]] } });
</script>
<script type="text/javascript"
  src="http://cdn.mathjax.org/mathjax/latest/MathJax.js?config=TeX-AMS_HTML">
</script>
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" CONTENT="IE=EmulateIE7" />
MathJax
end

なお,黒木さんのところにはすでに tDiary で使えるようにするための方法が書かれているのだけど,この種の機能拡張はプラグインで実現するのが行儀のよい作法だと思う。


2012年01月23日 読書記録『「防災大国」キューバに世界が注目するわけ』 [長年日記]

_ 『「防災大国」キューバに世界が注目するわけ』

  • 中村八郎,吉田太郎:築地書館 (2011)

キューバは強烈なハリケーンの常襲地帯であるにも関わらず,それによる死傷者をほとんど出していない。2001年から2008年までに16回ハリケーンに襲われ,強風と高潮による多大な被害を出しているのだが,その間の死者は合わせて34名でしかなく,これは近隣諸国の中,とりわけ大国アメリカを含めても,際立って小さい被害と言える(実際カトリーナの被害を蒙ったルイジアナの人的損失は桁違いに大きかった)。

この本は,キューバにおける防災の社会的仕組みを多角的に考察したもので,豊富な現地取材と資料に基づいて,納得させられるところが多い。政府と自治体の役割分担,医療チームや警察や軍の活動,学校やコミュニティの中でのリーダーシップや人間関係を配慮したきめ細かな配慮といった,細部にわたっての記述は,たぶん日本でも同じような立場にある人にとって,参考になる所が多いのではないだろうか。

社会主義国として,職業や住宅政策について強力な施策を講じることができるという面はあるのだが,むしろ民意をきめ細かく把握し,地域社会が連携して避難や復興に取り組める点のほうが効果をもたらしているようだ。この国について想像されがちな「独裁政権による上からの命令」で動いているのではないことは興味深い。

この国の情報公開のあり方についても,日本などよりもはるかに正直な政府の態度に感心させられる。貧しく財政が厳しいためにできないことがあることを先に表明して,それでも弱者を優先すること,最低これだけは保証するという形で対策を打ち出している。家屋や財産などの私有財産を守るという原則で,たとえば仮設住宅がいずれは自宅として取得できるように配慮されていることなど,体制が異なるからできるなどと言えることではない。

経済的困難の中でも驚くべき防災システムを構築しているキューバの事例は,国連やアメリカ合衆国を始めとして世界の注目を浴びていることも紹介されていて,日本であまりこのことが知られていないのはちょっと残念だ。

本の後半では,ソ連崩壊後にエネルギー危機に陥ったキューバが自然エネルギーの活用に大転換を果たしてきた,その経緯を詳しく述べてあって,これもとても参考になる。我々の日本では,今核エネルギーからの転換が求められる情勢になっている(いなければならない)のだが,彼の国で経験した極端な困難について知ることは,とても重要なことと思える。

何はともあれ,この本を読むと,知らない国キューバの現地のようすがいろいろわかってとても面白い。特に長年の取材活動でキューバびいきを自覚している吉田氏の見解を,立場の異なる中村氏が冷静な目でみて書いていることで,バランスのとれた本になっている。このことで安心して読めるところもよい。