中心極限定理のシミュレーション

注意!:

このシミュレーションは Java で動きますが,セキュリティガードのために, そのままでは実行できません。 実行させるためには,「Java コントロール・パネルセキュリティ設定」の記事を 読んで,例外サイトとして http://ruby.kyoto-wu.ac.jp を追加してください。
シミュレーション場面では警告のボックスが現れるので,[実行]をクリックするとシミュレーションが開始されます。

どういうシミュレーションをやろうとしているのか

一様分布というのは,雨粒がレールの上に落ちるようすに譬えることができる 確率分布です。コンピュータの一様乱数発生関数は 0 から 1 の区間に等しい確率で 落ちる一様分布に従う乱数を発生することができます。 ここではその乱数から $1/2$ を引いて, $[-1/2, 1/2]$ の区間に一様に分布する 乱数を作って,それをもとに実験しています。

さて, 一度に何個かの一様乱数を発生させてその和をとったとします。 和の値は,どのように分布するでしょうか。確率的に考えると, すべての乱数が正とか負になるよりも,相殺してゼロ(中央)に寄ることの ほうが多いでしょう。厳密に考えれば二項分布になるはずです。 そして数が増えれば正規分布に近づくのではないか。 そのことをシミュレーションで 確かめようというのが,ここで紹介する実験です。

シミュレーションを理解するための数学的知識

連続一様分布の分散

今,$x$ が区間 $[0,1]$ で一様な確率を持つ連続一様分布に従う確率変数であると しましょう。このとき,$x$ の分散は次のように $1/12$ となります。

$ \sigma^2 = \int_0^1 (x-1/2)^2 dx = 1/12 $
なお,シミュレーションでは区間を $[-1/2,1/2]$ として中心をゼロにしていますが, 分散はそのままで,平均の方はゼロになります。

独立な確率変数の和の分散

今, $x_1$ と $x_2$ が独立な確率変数であったとします。このとき,次のように 和 $x_1+x_2$および $x_1-x_2$ の分散は,それぞれの分散の和となります。

$V[x_1\pm x_2] = V[x_1] + V[x_2] $
なお,便宜上 $\sigma^2$ と $V[x]$ と2種類の表記を使っていますが,どちらも 分散を表しています($\sigma^2(x_1)$ とかちょっと使いにくいので)。

さて独立な 確率変数 $x_1,x_2,\ldots,x_n$があって,それらの分散 $V[x_1], V[x_2], \ldots$がすべて等しく $\sigma^2$で あったとすると,和 $x_1+x_2+\cdots+x_n$ の分散は,上の式を考えれば 次のようになります。

$V[x_1+x_2+\cdots+x_n] = V[x_1] + V[x_2] + \cdots =n \sigma^2 $