現代社会論 II (小波担当分4回)


講義の目的

この講義では,「ニセ科学」の問題を取り上げます。ニセ科学は 科学技術と社会に関わるいろいろな問題の中で,暮らしにもっとも かかわりが深いもののひとつです。私たちがまっとうな判断のできる消費者,市民 として振舞うためには,ニセ科学というものの存在をわきまえて,真贋を見るための目を養わなければなりません。

一方この講義では,単に「○○は実は科学的根拠がないニセ科学だから 信じてはいけない」ということを覚えてほしいのではありません。それよりも, どうしてニセの科学で味付けされた言説が社会に蔓延するのか,そのことが 私たちと周りの社会に何をもたらすのか,そういった問題について,社会, 心理,政治,経済などの多くの側面から,常識や社会通念を疑って 批判的に 考えてみることが目的です。 実際,ニセ科学やオカルトの流行と社会不安,あるいはファシズムの台頭といった ものたちの歴史的な結びつきはこれまでもよく指摘されているところです。 人が理性を捨てて怪しげな言説に迷わされるようになることは, 自由,平等,博愛の反対側へと社会をひきずりこんでいく危険を持つのです。

ニセ科学というものを考えるためには,いろいろな分野への 関心を持ち,一見離れて関係がないもの同士のかくれた繋がり を見抜いていくことが必要です。講義ではあらゆる話題が登場します。 もちろん,幅広い興味や関心こそが,私たちを偏見から解放するための 精神の原動力なのですから,この授業から さまざまな知的な楽しみを得ていただくことを希望します。

講義スケジュール

講義関連資料

『現代社会と科学を考える — ニセ科学と私たち 』 第一回配布資料(PDF)

『「マイナスイオン」どこがニセ科学か』 (全画面モードで見てください)

占いと血液型性格診断を考える 第二回配布資料(PDF)

第三回講義のための資料(大阪大学サイバーメディアセンター 菊池誠)

リンク集

ある出版社が行った社会実験のコンテンツ 究極の血液型心理検査

大林政男氏によるサイエンストーク "血液型診断のウソとホント", (2005年11月6日放送分)

授業のネタの裏話など「こなみ日記」

阪大サイバーメディアセンター 菊池教授のブログ kikulog

山形大学理学部 天羽(あもう)優子准教授 による 水商売ウォッチング

浅野教授の「いんちき」心理学研究所より 「血液型と性格が関連している」という差別

広島修道大学人文学部 准教授: 血液型性格判断をやめよう

「水からの伝言」を信じないでください(学習院大学理学部 田崎晴明教授)

岡山大学文学部心理学教室・長谷川芳典先生: 血液型性格判断資料集
長谷川先生の 「血液型」番組における差別と偏見

ABOFAN という人(血液型で性格が支配されると主張している。研究者ではない)による ABO WORLD

ネットにあふれる血液型グッズ

血液型ストラップ

血液型別にダイエット
「『性格診断なら良く聞くけど、血液型別にダイエットって…』と思う方も多いのではないでしょうか。 この考え方、アメリカではすごく一般的・・・」 だそうですが,「アメリカで・・・」とかいうのは ウソの宣伝の決まり文句です。

★ こんな血液型グッズも ABOAB: 重要なものだけど(だからこそ)遊び感覚でってのは感心しないなあ。

レポート課題

課題 詳しいことはこの文書に書いてあります。